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JPIC読書アドバイザー
安冨ゆかりさん

本を通して人と向き合っていきたい  |
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読書アドバイザーとはどんな資格ですか?

財団法人出版文化産業振興財団(JPIC)が主催する「JPIC読書アドバイザー養成講座」修了者に与えられる民間資格です。講座は、スクーリングと通信教育の組み合わせで、「出版文化産業のしくみ」「書店と図書館の機能」「楽しい読書への演出」等の講座があり、一般の人が本と本をとりまく環境についてここまで体系的に学べる講座としては、初めてのものではないかと思います。

毎期100名の募集に対して、全国から数百名の受講希望が寄せられるほどの人気講座で、私が受講した第1期には、数千件の問い合わせがあったとか。これまでに12期・1200名(2004年11月現在)の読書アドバイザーが誕生しています。 |
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受講されてみていかがでしたか?

これまで知らなかった本の世界を知り、本についていろいろな切り口から考える機会になったと思います。印刷、出版、取次、書店、図書館など、本に関わる仕事はさまざまです。本づくりや流通の仕組み、その大変さについても学びました。書店に並んでいる本を見ても、その陰にある多くの人の努力や工夫について考えたり、以前にもまして本に興味を持つようになりましたね。受講生同士、心おきなく話をするなかで教えられることも多く、いままで手を出さなかったジャンルや作家さんの本も読むようになって、読書の幅も広がったと思います。受講生のなかには、出版社や取次会社の方もいらしたので、そうした方たちのお話を聞けたのも貴重でした。

「読書」の講座では、実際に声を出して本を読みましたが、学生時代以来、久しぶりのことでなかなか新鮮な経験でしたね。レポートを提出するのも学生時代以来で、こちらのほうは学生時代以上に苦労しました(笑)。 |
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なぜ読書アドバイザーになったのですか?
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新聞に受講生募集の小さな記事が出ているのを偶然目にしたのがきっかけです。当時、子供が2歳くらいで、どんな絵本を読んであげようかな、と考えていた頃でした。私も本が好きでしたし、子供にも読書の楽しさを知ってほしいという想いがあり、そのために何かヒントになることがあればと応募しました。病気の人に本を読んであげたいとか、もっと勉強したいとか、主婦から出版業界の方まで、受講される方の動機や職業は千差万別のようです。
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安冨さんが「おはなし会」でよく読むという絵本『あるのかな』(織田道代作、飯野和好絵、鈴木出版発行)

Books隆文堂
「たのしい絵本のおはなし会」
毎月第4土曜日(12月は変更あり)
東京都国分寺市泉町3-35-1西国分寺LEGA2F
TEL/042-324-7770 |
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読書アドバイザーはどのような活動をしているのですか?

受講理由がさまざまなように、受講後の活動も人それぞれです。学校や児童館での読みきかせ、病院や高齢者福祉施設での朗読ボランティア、地域で読書クラブをつくったり、本の紹介記事を書いたり、本に関する問い合わせや相談に応じたり。みなさん、それぞれの得意分野で、個性を発揮しながら、できることを楽しみながら活動されているようです。私も書店さんでの「おはなし会」(読みきかせの会)を続けています。最近では、自治体や図書館、書店、その他さまざまな団体、グループから、各種講座、イベント、読みきかせ会等への協力の要請や、講師としての参加依頼が寄せられ、読書アドバイザーの活動範囲はますます広がりつつあるようです。

また、第1期の講座終了後、修了生の有志で立ち上げた自主運営組織「JPIC読書アドバイザークラブ(JRAC)」(入会資格は講座の修了生)でも、勉強会や講演会の開催、通信の定期発行といった活動を行なっています。会員数は現在440名ほどで、私も事務局として、微力ながらこうした活動をお手伝いしています。 |
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読書アドバイザーとしてのよろこびは?

「おはなし会」に来てくれた子供たちが、「ありがとう」「楽しかった!」と言いながら帰っていくのを見るのがいちばんでしょうか。仲間ともよく話すのですが、そんな子供たちから、逆に、たくさんの元気や、喜びをもらっているように感じます。

「読みきかせ」について、講師のような立場でお話しする機会もあるのですが、話を聞いてくださった方が、「そんな本があるんですか。今度読んでみます」「このあいだの本、良かったです」などと言ってくださったときは、少しでもお役に立てたようでうれしいですね。 |
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今後、どのような活動をしていきたいですか?

関わらせていただくひとつひとつの活動に丁寧に取り組んでいきたいです。本の世界、絵本の世界は、ほんとうにおもしろくて、広くて、深いものだと感じています。子供たちをはじめ、本を読むよろこびを多くの人に伝えられるよう、勉強をつづけていかなくては、と思っています。

JRACとしては、読書アドバイザーという資格がもう少し広い意味合いでとらえていただけるよう努力していきたいと思います。いまは「読みきかせの読み手」という印象が特に強いようなのですが、アドバイザーの活動は多岐にわたっており、なかには事務局の私が存知あげない活動をしている方もいらっしゃるはずです。趣味であれ、仕事であれ、ライフワークであれ、ボランティアであれ、読書アドバイザーという存在をより多くの方に知っていただき、アドバイザーがお役に立てる場面がもっともっと増えていくことを願っています。 |
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JPIC読書アドバイザー

財団法人出版文化産業振興財団(JPIC)が主催する「JPIC読書アドバイザー養成講座」修了者に与えられる民間資格。読書をとおした国民の生涯学習推進、読書活動推進のため、1993年に設けられた。講座は、スクーリングと通信教育の組み合わせ。定員は100名、申し込み者多数の場合は抽選となる。詳しくは下記ホームページを参照。
http://www.jpic.or.jp/ |
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取材・文/水尾裕之 |
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